コンピテンシー面接やプレゼンテーション面接の噂をきいた人「転職活動中だが、どうも転職面接の手法を見直しているらしいとの情報が入り、とても不安。どうせなら、事前に分かる範囲で対策できる部分は行っておきたい。面接手法の見直しが入っている背景も、できれば知りたいな。」
こういった疑問に、採用担当の筆者が答えます。
中途採用で苦労している企業は少なくありません。入社後に「こんなはずじゃなかった!」という声が上がることも多く、企業も採用面接について本気で見直しを行っています。これからの面接はどのようになるのでしょうか?本記事では、通常面接とコンピテンシー面接の違いや、それぞれのメリット・デメリットについて詳しく解説します。
先ほど、こんなツイートをしました。
面接官も人間なので、主観が入る。第一印象が有利なのは仕方がないが、会社にとって、それは良いことなのか?もっと、応募者をスコアで客観的に評価し、面接官によるばらつきを無くすのが「コンピテンシー面接」。あとは、プレゼンテーション面接も一般的になってきた。
— CowBoy | 代表取締役&採用担当 (@cowboy19620626) October 17, 2024
面接官も人間なので、主観が入る。第一印象が有利なのは仕方がないが、会社にとって、それは良いことなのか?もっと、応募者をスコアで客観的に評価し、面接官によるばらつきを無くすのが「コンピテンシー面接」。あとは、プレゼンテーション面接も一般的になってきた。
- 採用面接の方向性がわかる。
- 今までの採用面接の問題点がわかる。
- これからの採用面接の心構えがわかる。
- 筆者は採用担当者で、数多くの転職面接や書類選考を経験しています。
- 転職経験も3回ほどあり、50社以上の転職エージェントと転職サイトを利用してきました。
- 採用担当経験、そして3回の転職経験がこの記事の根拠です。
記事構成は、以下目次のとおりです。
では、一つずつ解説します。
これからの面接は、コンピテンシー面接とプレゼンテーション面接
これからの面接としては大きく分けると2つあります。一つは以前もお話ししたコンピテンシー面接、もう一つはプレゼンテーション面接です。
コンピテンシー面接
概要はコンピテンシー面接の対策に書いてある通りです。目的は、応募者の行動特性をあぶり出すことです。
コンピテンシー面接を行うためには、優秀な社員の行動パターンをモデル化することから始まります。企業にとっては、今までの面接と比べると準備がとても大変です。ただ一度質問する手順マニュアルが出来てしまえば、面接官にとってはやりやすいと面接です。
面接を受ける方とすれば、常に「どのような行動をとったか?」で全てが客観的に点数付けされていることを念頭においてください。質問は職務経歴書の内容から入りますが、通常面接に比べると「どういうトラブルがあったか?」や「トラブルをどのように解決したか?もしくは出来なかったのか?」などの質問が中心となります。
企業は「自ら問題を発見して解決する人材」を欲しがっているから。今までは与えられた職務を遂行していれば良かったのかもしれません。しかし今後は労働人口の減少もあり、会社も「生産性を上げる」必要があります。
以上のことからもわかるように、いわゆる「一夜漬け」で面接にのぞんでも、これからは歯が立ちません。あなたの本来の能力が客観的に評価されるからです。入室の時のノックとか、着席とか、質問に対する話し方のようなメラビアンの法則は、大切ですがそれほど気にする必要はなくなります。
コンピテンシー面接では、そのような項目を採点することはないからです。あなたが質問に答えた内容についてのみが評価対象です。もちろん最低限のビジネスマナーは身につけているのは絶対条件です。
日本は、欧米ほどはドライに採点できない可能性もあります。今までの面接対策も、対策しておきましょう。
通常面接からコンピテンシー面接へ:採用ミスマッチを防ぐ新しいアプローチ
プレゼンテーション面接
これに対して、プレゼンテーション面接は社会人経験がある方にとっては、特に目新しいものではないかもしれません。ある程度のポジションになれば、社内や顧客に対してプレゼンテーションをすることは、日常茶飯事だからです。
大卒の方であれば、卒論発表というプレゼンテーションをご経験されていると思います。
面接についても、ある課題が与えられてプレゼンテーションをする場合があります。事前に資料をまとめて説明することで「論理的思考力」や「わかりやすく説明出来るか?」、さらには「洞察力」を面接では評価されます。
コンピテンシー面接では話し方は評価対象とはなりませんが、プレゼンテーション面接では話し方は大きな評価項目です。わかりやすく話すことときちんと論理的展開がされていることがポイントとなります。
今までの採用面接の問題点とは?
もちろん傾向と対策を考えて、転職活動することが悪いわけではありません。今行なっている採用面接が、時代遅れになりつつあるといったほうが良いでしょう。
現在行われている面接については、対策の仕方があること自体が考えてみれば変なのです。本来ならあなたのスキル・能力を面接での会話の中から引き出すことが目的なのですが、それが多くの企業では出来ていません。
結果として本来欲しかった人材を確保出来ず、入社した方も違和感を感じて、辞めてしまう場合が多いのです。人を採用するのには莫大なコストがかかります。それを無駄にしては会社としても困りますよね?
お金の問題だけでなく、採用したからには将来会社の上層部になってもらわないと困るわけです。プロパー社員だけの会社では新しい空気が入りません。会社としても優秀な人材が本当に欲しいのです。
今までの面接の傾向
今までの面接は、面接官の主観が入る余地が十分ありました。志望動機や自己PRの仕方次第で内定を勝ち取ることも可能でした。しかしこのような面接を繰り返した結果、会社が希望していた人材とのミスマッチが生じています。
面接官の能力によって応募者のスキルを深掘りできない場合ももちろんあります。面接官も人間です。第一印象の良い応募者の方が選考は有利になるのも事実です。つまり今までの面接では応募者の能力をきちんと判断することが難しかったのです。
この問題を解決するためにはどんな面接官が質問しても、同じ結果になる方法で面接することが重要です。これからの面接はこのような軸に確実にいくものと思われます。そのことによって採用コストの無駄も省くことが出来るのです。
転職を考えているあなたにとって、現状の面接も大切ですが今後のことも考慮して対応する必要があります。
まとめ
今までのことをまとめると以下のようになります。
- 今までの採用面接では応募者のスキルを深掘り出来ず、多くの企業が見直しをしている。
- どんな時にどんな行動をとったかを質問するコンピテンシー面接で客観的評価が可能となる。
- プレゼンテーション能力を見ることで表現力や論理的思考力を見ることができる。
【採用担当が解説!】転職面接では面接官に刺さる話をするのがコツ【失敗談が良い】