転職のきっかけとなるのが退職理由です。その中でも人間関係で転職を考える場合が多いです。転職活動がそれでうまくいくのでしょうか?
退職理由のワースト3は?
【リクナビNEXT】の調べによると、退職理由は労働条件ではなく、人間関係の方がきっかけとなることが多いです。
以下はリクナビNEXT 調べの中の代表的な事例です。
1位:上司・経営者とあわなかった(23%)
自分勝手な上司に振り回されて、転職を決意
私の部署の上司は、部下が成績を上げてもすべて自分の手柄にしてしまうくせに、自分の失敗はすべて部下に押し付けるから性質が悪い・・・。
機嫌が悪いときは、ミーティングと称しては部署のメンバーを集め、ひとりだけを2時間以上責め続けるわ、顧客に会いに行くフリをして自分の家に帰ってしまうわ・・・。
こんな自分勝手な上司に振り回されていてはストレスが溜まるばかりなので、転職に踏み切った。(その他/21歳・男性)
フォローもできない上司に愛想をつかし、転職を決意
上司は営業担当として複数の顧客を持っているので、私にも仕事を任せてくれる。
それはありがたいのだが、トラブルが発生すると「何をやってるんだ!」とまくしたてるばかり。
フォローもできない上司は尊敬できない。このままではやらされ仕事が増えるだけと思い辞表を提出した。(メーカー/27歳・女性)
経営者の横暴に嫌気
経理を担当していたのだが、社内のルールを無視する会長に嫌気が差した。決まって精算期日が過ぎた領収書を山のように持ってくるので、「期日を守っていただかないと困ります」というと、「会長に向かってなにを言うか。支払え」と逆ギレ!こんな権力の横暴がまかり通るような会社に先はない、と感じ退職しました。(流通・小売/31歳・女性)
2位:職場環境(14%)
月200時間を超える残業時間で、体調を崩し、転職を決意
入社した当時から残業時間が月に200時間を超えるような勤務状況が続き、その結果、体調を崩して入院する羽目に…。退院した後も寝不足による交通事故や過労による入退院を繰り返し、給与が医療費へと変わってしまう最悪なスパイラルが続いた。いくら仕事にやりがいを感じていても、体が悲鳴をあげていては長続きしないと判断し、退職届を提出した。(商社/25歳・女性)
サービス残業の改善が見られず、転職を決意
面接時には「忙しい時期は年に3カ月だけで、残業代が出ない分、残業時間も少ない」といっていたのに、ほぼ年間を通して終電コースで、サービス残業の嵐。「話が違う」と上司に詰め寄ると、「残業が多いのは仕事が遅いから」と相手にしてもらえなかった。何度交渉しても改善の余地が見受けられなかったので新しい転職先を探した。(不動産・建設/33歳・男性)
メールが使えない環境で転職を決意
PCサーバーの不具合続きで仕事の効率が上がらない。メールがほとんど活用できない環境なので、クライアントとのやりとりは電話かFAXが基本。ひっきりなしに鳴り響く着信音に業務は中断を余儀なくされ、全く主業務に集中できない環境だった。何をしたくてこの会社にいるのかわからなくなり転職に踏み切った。(その他/28歳・女性)
3位:人間関係(13%)
周りのお局様に嫌気
部署のメンバーの大半が女性で、自分よりも年上のいわゆるお局様ばかり。仕事中はおしゃべりばかりで、仕事が全くはかどらない。男性社員たちも女性社員の顔色を常にうかがっている状態なので、注意もできない有り様。ストレスは溜まるいっぽうだし、こんなメンバーでは会社の将来に希望が持てなくなってしまった。(サービス/25歳・女性)
公私混同で嫌気
「昨日は誰と飲んでた」「今度あの二人が旅行に行くらしい」など、社内で常に噂が飛び交っていた。しかも、何か情報を公開しないと仲間外れにされ、妙に詮索してくる風潮が嫌だった。公私混同が激しくプライベートが筒抜けな状況に辟易し、転職活動を開始した。(不動産・建設/26歳・女性)
同僚となじめず
中途入社だったが、研修期間はなく、みんな忙しそうなので業務に関する質問ができなかった。かといって自分の判断で仕事をしようとすると怒られるので、いつまで経っても成長しない。しかも、同僚とはプライベートな話をする暇もないほど忙しく、親しくなる時間も持てない状況。このまま在籍しても仕事が覚えられそうになかったのですぐに退職した。(マスコミ/31歳・女性)
4位~10位については引用元記事をご参照ください。
どれも解決策はなかったのかなと疑うものばかりですが、本人にとっては、一大事だったのでしょう。
このような仕事上の悩みはハローワークや東京しごとセンターなどの公的機関に相談すれば、解決するためのヒントをくれますよ。
逆にエージェントに相談しない方がいいこともある?に書いたように転職エージェントにはこのような悩みは相談しないほうが良いです。
転職エージェントの評価を下げることは言わないほうがいいからです。
いずれにしても、事実としては給料などの労働条件よりも人間関係が転職を考えるキッカケになっていることが多いのです。
人間関係で転職する人が40%弱も
退職理由のワースト3を挙げました。
そのうち、2位以外は人間関係によるものです。
割合にすると、全体の4割弱を占めています。
これはあまりにも多いと思いませんか?
転職は本来は、在籍している会社では経験出来ない仕事を求めてするものです。
同じ仕事ならば、転職する意味はないですよね。
今までの経験を生かして、職務としては広く高いものへと向かうのが、転職の軸としては正しいのです。
この退職理由の調査結果から、転職成功している人は多くても6割程度なのだと確信しました。
【人間関係】だけが理由で転職する場合は、まず成功しません。
面接を担当していたものとして、それは断言出来ます。
そういう人って、面接でわかるんですよね。
何というか、そういう空気を出してるんです。
いらっしゃらないとは思いますが、この記事を読んでいる方で、人間関係だけが理由で転職を考えている場合は、もう一度、考え直した方が良いですね。
転職理由は意外と簡単に作れるって本当?を参考にして頂いてもよいですが転職理由を採用面接で堂々と話せる内容に昇華できて初めて、転職活動に入れると思うのです。
人間関係だけが理由の転職はやめましょう!
面接ではどう答える?
なぜ、人間関係だけが理由の転職を否定するのかというと、準備が出来ないので面接で決して通過することはないからです。
何十社も受けて、内定が出ない光景が目に浮かびます。
面接では転職理由を聞かれることはほぼ100%です。
その時、どうやって答えますか?
人間関係のほかに、スキルアップしたいなどの理由があればもちろん大丈夫ですが、それだけではまずいです。
転職先でも必ずあなたと相性が良くない人はいます。
その度に転職するのでは、意味ないですよね。
私の場合もどの会社でも変な上司や同僚はいました。
今考えてみると、パワハラなんですよね。
まだまだ、採用面接ではパワハラが理由での転職は理解されていません。
採用面接での転職理由は、あくまでもあなたが、【今後、どうなりたいか?】を明確に示すものです。
その軸が求人の要件とあっていないと、面接通過は難しいです。
その意味で、企業研究が大事であり、求人が求めているストライクゾーンに投げ込むことこそが、大切なんです。
なので、人間関係だけで転職するのは【ナシ】です。
絶対に。
もう一度、立ち止って考え直しましょう。