
転職の進め方がわからないので困っている。初めての転職ではないが、転職活動の進め方が自己流なので確立しておきたい。転職回数を重ねても、毎回うまくいかないので、転職の進め方の見直しをしたい。
上記の疑問・お悩みにお答えします。
本記事を読めば「転職の進め方がわかる」ようになります。
とは言っても、何の根拠もなく書いているわけではありません。
この記事には以下の根拠があります。
- 筆者は採用担当者で、数多くの転職面接や書類選考を経験しています。
- 転職経験も3回ほどあり、50社以上の転職エージェントと転職サイトを利用してきました。
- 採用担当経験、そして3回の転職経験がこの記事の根拠です。
- 上記の通り。
記事構成は以下の通りです。
- 転職の7つの進め方を完全公開【これを守らないと失敗しやすい】
- 転職理由を明確にする
- 転職市場にニーズがあるかをリサーチする【情報収集】
- 転職活動のスケジュールを立てる【3ヶ月間】
- キャリアの棚卸しを行う
- 履歴書・職務経歴書を作成する
- 転職エージェント推薦で応募
- 内定・退職・業務引継ぎ【時間は結構かかる】
では一つずつ解説します。
転職の7つの進め方を完全公開【これを守らないと失敗しやすい】
ここでは転職の進め方を完全公開します。
転職3回の経験から、試行錯誤した結果わかったことです。
この記事だけを読めば、転職の進め方がわかるように書いています。
各手順はできるだけ簡略に書くようにしました。
転職の進め方は以下の通りです。
- 転職理由を明確にする
- 求人ニーズをマーケティング
- 転職活動のスケジュールを立てる
- キャリアの棚卸し
- 履歴書・職務経歴書の作成
- 転職エージェント推薦で応募
- 内定・退職・業務引継ぎ
- 上記の通り。
転職の進め方はとてもシンプルです。
最初に大前提となるのは転職理由を明確にすることです。
転職理由を明確にしてから転職活動を始めるべきです。
転職失敗しやすいのは多くがここです。
転職理由が明確になったら、求人ニーズのリサーチをします。
具体的には転職サイトで求人ニーズをマーケティングします。
転職理由が明確になり、転職市場にニーズがあることが確認出来てから、本格的に転職活動を進めましょう。
3番目に行うことは、転職のスケジュールを立ててください。
それぞれをいつまでに行うか意識するのとしないのとでは、結果が全然違います。
転職活動の進め方は仕事と同じ方法で進めることが大事です。
4番目は今までのあなたのキャリアをリストアップし、長所・短所を分析します。
これをキャリアの棚卸しと言います。
キャリアの棚卸しに一番時間をかけるべきです。省略してしまいがちですが「とても重要」です。
5番目は履歴書・職務経歴書の作成です。
キャリアの棚卸しをしっかりしていれば、履歴書・職務経歴書は良いものがかなり楽にできます。
履歴書・職務経歴書を求人ごとに修正するのも楽です。
履歴書・職務経歴書を楽に作成する観点からも、キャリアの棚卸しはきちんと行いましょう。
ここまでが事前準備です。
転職の事前準備で失敗するか成功するかは8割方決まってしまいます。
その後は
- 転職エージェント推薦で応募
- 内定・退職・業務引継ぎ
という順番となります。
求人応募はハローワーク・転職サイト経由「直接応募」と「転職エージェント推薦」の二通りがあります。
筆者は採用担当者もやっているのでわかるのですが、直接応募の履歴書・職務経歴書は「ばらつきが大きい」です。
転職エージェント推薦の履歴書・職務経歴書はエージェントが候補者を選定していますので、質は高いです。
企業が転職エージェントに「採用の一部を外注」しているので、内定率は高くなります。
>>それでも直接応募を選択しますか?【エージェントは採用の外注化】
なので求人応募は転職エージェント推薦一択です。
最後は内定・退職・業務引継ぎです。
内定が出るまでの期間については応募先次第なので、転職活動は並行して行いましょう。
>>【採用担当が断言!】転職面接の結果が遅い3つの理由とは?【キープ】
スムーズに退職するには転職エージェントからアドバイスをもらうのが一番です。
「立つ鳥跡を濁さず」の精神で、あなたが抱えている業務を後任者に引き継ぐ必要もあります。
これは効率的に行わないと退職日、転職先企業への入社日に影響しかねません。
以上が転職の進め方の正しい手順です。
この記事で言いたいことはこれでほぼすべてです。
以上の7つの転職の進め方を一つずつ解説しますね。
転職理由を明確にする
転職する前に明確にすべきことがあります。
それは「転職理由を明確にする」ことです。
転職を考える人の多くは今の会社に対する不満から、退職しようとします。
それは一時的な感情ではないでしょうか?
たった一人の気にくわない上司の為に転職するのは、どう考えても無理ゲーです。
なぜなら転職先でも、そのような上司は「十分いる可能性はある」からです。
転職するには目的と理由が必要です。
そしてそれは、今の職場の不満であってはなりません。
今の会社でやっている事業が「スキル形成できない」のであれば、立派な「転職理由」です。
つまり「今の会社で実現できないことであれば明確な転職理由」です。
上司と合わないとか人間関係で悩んだから退職したという理由は実に多いです。
ネガティブな理由で転職した人は、転職成功とは言えないでしょう。転職先で人間関係が解決するとは限りません。
転職をするかどうかは慎重に考えてください。
初めての転職の方は慎重に考えるでしょう。
転職回数が多くなるにつれて「この会社も嫌だから辞めよう」となりがちです。
そもそもそういう人は転職をしてはいけません。
転職理由を明確にしないで、転職活動を始めているのが失敗の原因です。
転職理由が明確になって初めて転職活動を始めるべきです。
失敗しやすいのは多くがここです。
下手すると転職癖がついてしまいます。
それでは何のための転職かわかりません。
あくまでも「あなたが成長するため」に転職するという当たり前のことを忘れないでください。
>>転職理由と退職理由はどう違うのか?【知らないと恥をかく】
>>【たった3つの手順】転職理由を明確にする方法をマニュアル化
転職市場にニーズがあるかをリサーチする
転職理由が明確になったら、どんな求人を検索すべきかが明確になります。
次に行うべきは求人ニーズのマーケティングです。
転職市場に果たしてあなたの求める求人はあるのかを調査しましょう。
当たり前ですが、ニーズがないのに転職を進めても失敗します。
転職サイトから求人応募をすると年齢フィルターや学歴フィルターがあるので注意しましょう。
Re就活やリクナビNEXTなどの転職サイトにまずは登録しましょう。
あくまでも求人応募はせずに求人リサーチに使ってください。
先ほど明確にした転職理由に相応しい求人ニーズを徹底的にマーケティングしましょう。
求人ニーズをマーケティングした結果、今は需要がないこともあり得ます。
その時は転職のタイミングではありません。
コロナ禍で求人数が一時的に減っている業種・職種もあります。
転職の準備は進めても良いですが、リサーチ結果で転職活動を開始するかどうかを決定してください。
転職活動のスケジュールを立てる【目安は3ヶ月間】
転職は仕事と同じです。
スケジュール管理がとても重要になります。
転職をいつまでに終わらせると明確に決めましょう。
転職エージェントのサポート期間も3ヶ月のところが多いので、目安はそれくらいです。
念のため転職エージェントにサポート期間を確認しておきましょう。
- 転職理由を明確にし、転職することを意識して動き出す
- 求人情報収集を行い、どれくらいのニーズがあるかを確認し、今転職するタイミングかを再度確認する。
- キャリアの棚卸しを行い、強み・弱みを把握する。
- 履歴書・職務経歴書を作成する。
- 求人応募・面接を行う。
- 内定・退職交渉・業務引継ぎにどれくらいかけるか?
上記をざっくりでよいので、スケジューリングします。
事前準備である転職理由~履歴書・職務経歴書の作成まではおおよそ1ヶ月くらいかかります。
求人応募・面接は応募する求人数によって違います。
平均的には10社前後と言われていますが、個人的には多すぎると思います。
本気で応募できる求人は数社です。
内容の薄い「志望動機」は面接官にすぐバレます。
書類選考と面接が複数求人で重なることになりますが、求人応募・面接の期間は1ヶ月程度にしたいですね。
なかなか良い求人に出会えなければ、妥協せずに1ヶ月程度スケジュールを延期しても全然大丈夫です。
結局は転職活動を失敗せず、思ったところに転職できれば良いのです。
スケジュールを守ることは大切ですが「厳しいと思ったら」見直しも必要です。
求人あたりで考えると「書類選考に1週間、転職面接に1~2週間ほど、内定まで1~2週間」くらいかかると考えれば良いでしょう。
企業の採用意欲があれば「すぐに決まります」ので、上記はあくまでも参考程度にしてください。
「求人応募は複数求人で同時進行」しておかないと時間ばかりかかってしまいます。
間違っても選考結果が出るまで待っているということはしないでください。
常に新しい求人に応募していきましょう。
もちろん、あなたの転職理由に相応しい求人であることが大前提です。
内定承諾から退職交渉・業務引継ぎについては1ヶ月は確保しておきましょう。
実際にはそんなにかからないかもしれません。
転職先と在職中企業との話し合いが必要ですので、余裕を持ったスケジュールにします。
ここでも転職エージェントは転職先と入社日などの交渉をしてくれますので「とても心強い」です。
>>転職活動の期間はいったいどのくらいが目安なの?【90日くらい】
キャリアの棚卸しを行う
転職活動のスケジュールができたら、本格的に転職活動を開始してください。
まずは今までのあなたの職務経歴・キャリアを時系列でリストアップします。
それをもとに「自己分析」をして、長所・短所を見える化します。
転職理由の深掘り、キャリアビジョンも描けてきます。
これらの一連の作業を転職活動では【キャリアの棚卸し】と言います。
転職活動の中ではキャリアの棚卸しに一番時間をかけるべきですが、求職者は省略してしまいがちです。
転職失敗の原因となりますので手順通りに進めてください。
上図はJAC Recruitmentのキャリアの棚卸しシートですが、実によくできています。
フォーマットに従って書き込めば「転職理由・あなたの強み・キャリアビジョン」が見える化されます。
これを基に次のSTEPである履歴書・職務経歴書を作成することは比較的容易です。
キャリアの棚卸しが最も大変ですが、後々転職活動の効果が現れるところです。
キャリアの棚卸しはしっかり行ってください。
>>キャリアの棚卸しで注意すべき3つのポイント【気づかない人が多い】
>>【キャリアの棚卸し】あなたの強みはどうすればわかる?【効果絶大】
履歴書・職務経歴書を作成する
キャリアの棚卸しが終われば「履歴書・職務経歴書はかなり楽に書けて、内容もかなり良いもの」ができます。
求人ごとに少しずつ履歴書・職務経歴書を書き換える必要がありますが、求人に対して強調すべきキャリアもすぐにわかります。
履歴書・職務経歴書を楽に作成する観点からも、キャリアの棚卸しはきちんと行いましょう。
初めての転職の方は履歴書・職務経歴書をどうやって書けばよいか悩む場合が殆どです。
そんな時は転職エージェントに相談しながら添削してもらうのが一番です。
履歴書・職務経歴書の添削や面接の練習などの転職支援を転職エージェントは完全無料で行ってくれます。
転職エージェントをうまく利用しましょう。
段々と質の良い履歴書・職務経歴書が出来てくると思います。
>>これで安心!履歴書はこれさえ守れば難しくない!【書き方のルール】
>>【原則】履歴書の役割を知ると書き方も理解できる【これから迷わず】
>>【驚愕の事実】職務経歴書の簡単な書き方は【たった一つだけ】です
転職エージェント推薦で応募
求人応募にはハローワーク、転職サイトからの直接応募と転職エージェント推薦の2つがあります。
筆者は採用担当者なのでわかるのですが、直接応募の履歴書・職務経歴書は出来がばらついています。
それに比べると転職エージェント推薦の履歴書・職務経歴書はエージェントの方でチェックしていますので、変なものは来ないんですね。
企業は転職エージェントに書類選考の一部を委託しているので、その分安心して書類選考ができます。
求人応募するのは「転職エージェント一択」で良いです。
直接応募の場合は「どこの誰かわからない」応募者に対して書類選考するので、厳しめになります。
例えば良さそうな求人を転職サイトやハローワークで見つけたとします。
その求人を転職エージェントに持ち込んで、転職エージェントの求人にしてもらえば良いのです。
そうすることで転職エージェント推薦で応募できるかもしれません。
企業と転職エージェントとで信頼関係が深い場合は特に効果があります。
事実私は転職サイトで見つけた良さそうな求人は転職エージェントに持ち込みました。
すると年齢制限で速攻ダメですと言われることもありましたが、私にとっては見送りでも、その理由を転職エージェントは教えてくれるので有難かったです。
転職エージェント推薦で応募すると「転職エージェントの推薦状」がつきます。
直接応募の場合は「添え状」が履歴書・職務経歴書に添えられますが「どこの誰かわからない」ので選考は後回しになります。
求人は転職エージェント推薦で応募した方がそのあとも有利になります。
年収アップを望んでいるのであれば、あなたが企業と直接交渉するより「転職エージェントは企業とうまく交渉してくれます」。
転職のプロですから。
>>【採用担当が徹底解説!】転職エージェントは自己責任で使えば失敗しない?【言いなりはダメ】
>>転職エージェントにはハッキリと希望条件を伝えよう【意外とできない】
内定・退職・業務引継ぎ【時間は結構かかる】
最後は内定・退職・業務引継ぎです。
内定が出たら承諾するか、辞退するかを一週間程度で決めなければいけません。
確認項目は労働条件、会社の経営状況と評判などです。
>>内定が出たら確認すべき6つのポイント【ブラック企業は避けよう】
>>【ブラック企業に入社しないために】応募・内定承諾前に4項目を調査
円満退職するには転職エージェントからアドバイスをもらうのが一番です。
>>退職交渉で絶対やってはいけない5つのこととは?【失敗しないため】
「立つ鳥跡を濁さず」の精神で、あなたが抱えている業務を後任者に引き継ぐ必要があります。
これは効率的に行わないと退職日、相手企業への転職日に影響します。
退職交渉で会社ともめてどうしようもないときは、退職代行ニコイチなどの退職代行を使ってしまいましょう。
>>【採用担当が厳選!】おすすめの退職代行の選び方【労働組合なら問題なし】