求人票をしっかりと確認するだけでも、ブラック企業に応募してしまうことは避けられます。ここでは5つのポイントに絞って解説します。
雇用形態を確認してブラック企業への応募を避ける
求人票の最重要項目。
それは雇用形態です。
まずは雇用形態を確認しましょう。
あなたが希望している働き方でなければ、意味がないからです。
正社員での転職、就職を希望している人が多いでしょうが、必ずしもそうとは限りません。
ご家庭の事情で契約社員の方が都合が良い場合だってあります。
雇用形態がはっきりと書かれていない求人はブラック度が高いと言えます。
正社員
期間の定めのない雇用形態です。
働き方としては最も安定していると言えます。
受けられる福利厚生も正社員優先の会社が多いです。
正社員雇用の場合は試用期間が設けられているのがほとんどです。
試用期間の間でも、正社員雇用であることには変わりありません。
試用期間中は解雇されやすいと勘違いしている方がいますが、そうではないんです。
労働者は法律では守られています。
無断欠勤が続いたとかいう正当な理由もなく解雇することは、たとえ試用期間中であろうとも、出来ません。
その意味でも、雇用が守られる唯一の雇用形態が正社員です。
正社員は収入面でも優遇されますので、残業をしたり、休日出勤をするのはある程度は当たり前になってきます。
また転勤も拒否することは出来ません。
勤務地にこだわりがある方は契約社員の方が良いかもしれません。
契約社員
直接雇用でありながら、雇用の期間が定められているのが「契約社員」です。
契約更新の有無とその期間は必ず確認しておきましょう。
3ヶ月更新と3年更新とでは、全然違いますからね。
契約社員は正社員と違って、昇給はありません。
あるとすれば、契約更新の時ということになります。
現実的には期待しない方が良いでしょう。
派遣社員
派遣社員は派遣会社に雇用され、勤務は派遣先で行うものです。
指示命令は派遣先が出すことから、間接雇用とも呼ばれています。
派遣会社の正社員と言っても、派遣先で働かないと自宅待機となったり、登録制の場合は雇用契約自体が切れてしまうことがありますので、注意が必要です。
その間は無給になることもあるでしょう。
その意味では雇用の安定という点では不安があると思います。
賃金を確認してブラック企業への応募を避ける
求人票に書かれていることは、確定している労働条件を提示しているわけではありません。
あくまでもモデルケースとしてのものです。
給料については、特にその傾向が強いです。
求人票の段階では、仕事の割に極端に安すぎる、高すぎる場合はブラック企業の可能性がありますが、まだわかりません。
面接、内定と進むにつれてブラック企業かどうかは給料についてははっきりしてきます。
ブラック企業でなくとも、転職希望者によって、当然給料は高くなったり、低くなったりします。
面接のときに各人のスキルがわかってきますので、希望年収を聞いてくることもあります。
求人票に書かれている給料はある程度の幅を持たせて書かれているのが普通です。
- 月給200,000~600,000円
- 月給200,000円+歩合給
- 年俸制6,000,000円~
上記のほかにも記載は色々ありますが、求人票の範囲内で普通は基本給が決められます。
内定が出て、労働条件で提示された基本給が上記の求人票記載の金額と極端に異なっている場合は、ブラック企業の可能性が高いです。
高い場合も喜んでばかりはいられません。
もしかしたらノルマがとても厳しいのかもしれません。
離職率が高いのかもしれません。
人が足りないのかもしれません。
よく検討しましょう。
ただ判断は難しいですね。
額面いくら?
求人票の金額は額面です。
実際には、税金、社会保険料などが控除されて手取り金額が決まります。
手取り額は額面とは違います。
生活をする上では額面よりも手取り額の方が大事ですね。
手取り額いくら以上であれば、生活できるということを算出しておきましょう。
求人票の給料がそれ以下であれば、仕事がいくら魅力的でも、応募しないほうが幸せです。
給与形態
- 月給制:1ヶ月に支給される金額が決まっている
- 年俸制:1年で支給される金額が決まっている。会社との交渉で月に支給される金額を決める。単純に12で割るとか。
残業代
- 固定残業代:決まった残業時間が給料にあらかじめ含まれている。超過分は別途支給される。
- 通常:規定の労働時間を超えた分はすべて、残業代として支給される。
どちらなのか求人票に明記していない場合は、ブラック企業の可能性が高いですね。
社会保険の加入状況を確認してブラック企業への応募を避ける
社会保険が完備されているかどうかを確認します。
法律では義務になっていますが、中小企業はまだまだこれからの感じですね。
- 雇用保険
- 労災保険
- 厚生年金
- 健康保険
休日を確認してブラック企業への応募を避ける
まずは完全週休2日制なのか週休2日制なのかを確認します。
完全週休2日制は週に2日必ず休みがある制度です。
土日が休みとは限りませんので、注意しましょう。
それに対して、週休2日制は週2日の休みがある週が月に1度以上ある制度です。
全然違いますね。
毎週2日の休みは保証されません。
完全週休2日制、土日祝祭日休みという会社が今は殆どです。
応募の際には休みも要確認ですね。
年間休日数も確認しておきましょう。
年間休日数105日未満の場合は、ブラック企業の可能性が高いです。
年間所定労働日数は260日です。
これを365日から差し引けば105日となります。
なので、これは最低限必要な休日数ということです。
普通の会社であれば、120日以上の年間休日はあります。
ここも要確認ですね。
残業時間を確認してブラック企業への応募を避ける
残業の有無はブラック企業を確認する大事なポイントです。
月に80時間は平気で残業している企業と残業なしの企業。
どちらが良いでしょうか?
残業代は全て支払われるとしても、今の時代、会社のために残業時間80時間なんて考えられませんよね?
求人票だけで確認できないのがこの残業時間です。
そして企業の実態を把握しているのは転職エージェントのみとなります。
ハローワークや転職サイトは求人票を掲載するだけなので、どんな求人なのか把握していません。
転職エージェントの場合は、求人票に書かれている情報以外の職場環境であるとか、残業がどれくらいあるのかとかを把握しています。
その意味でブラック企業を紹介する可能性は極めて低いと言えるでしょう。
求人票で確認すべきことは最低でも5つあります。
最後はあなたの判断となります。
転職エージェントからの求人紹介の場合は、応募前に担当コンサルタントに疑問点を何度でも聞くことができます。
ブラック企業への応募を避けるのは、ご紹介した求人票のチェックポイントも重要ですが、それを確認するには回答してくれる転職のプロが必要です。
企業に聞くのは印象を悪くしますし、ブラック企業であればあるほど、正直なことは言わないでしょう。
それであれば、転職エージェント推薦で応募するのが一番だと断言します。
疑問点は応募前に聞けるのですから。
>>【ブラック企業に入社しないために】応募・内定承諾前に4項目を調査
>>【あなたは大丈夫?】ブラック企業のチェックリストを作ってみた
会社四季報 2024年4集 秋号
「会社四季報」業界地図 2025年版
【裏事情】転職エージェントの裏事情とメリットとは?【転職のプロが徹底解説】
【常識外ですが真実!】転職サイトのデメリット・メリット【採用担当が徹底解説!】