コンピテンシー面接について知りたい人「採用面接で注目されているコンピテンシー面接について、知りたい。とくに通常面接とコンピテンシー面接の違いや、それぞれのメリット・デメリットについて知りたい。」
こういった疑問に、採用担当の筆者が答えます。
採用面接は企業にとって重要なプロセスですが、従来の通常面接では候補者の真の能力を見極めることが難しい場合があります。そこで注目されているのが「コンピテンシー面接」です。この新しい面接手法は、候補者の具体的な行動や成果に基づいて評価を行い、より適切な人材を見つけることができます。本記事では、通常面接とコンピテンシー面接の違いや、それぞれのメリット・デメリットについて詳しく解説します。
先ほど、こんなツイートをしました。
転職面接は、面接官により主観が入る。これは、採用ミスマッチにもつながる。そこで、面接官によってブレが生じない「コンピテンシー面接」への動きが。ただ、コンピテンシーは「職種、職位」などでモデル化が必要。AIがもっと賢くなったら、通常面接は不要になるかも。
— CowBoy | 代表取締役&採用担当 (@cowboy19620626) October 14, 2024
転職面接は、面接官により主観が入る。これは、採用ミスマッチにもつながる。そこで、面接官によってブレが生じない「コンピテンシー面接」への動きが。ただ、コンピテンシーは「職種、職位」などでモデル化が必要。AIがもっと賢くなったら、通常面接は不要になるかも。
- コンピテンシー面接と通常面接の違いがわかる。
- コンピテンシー面接と通常面接のメリット・デメリットがわかる。
- 筆者は採用担当者で、数多くの転職面接や書類選考を経験しています。
- 転職経験も3回ほどあり、50社以上の転職エージェントと転職サイトを利用してきました。
- 採用担当経験、そして3回の転職経験がこの記事の根拠です。
記事構成は、以下目次のとおりです。
では、一つずつ解説します。
コンピテンシー面接と通常面接の違い
- コンピテンシー面接は、自社の成功モデルに共通する要素を洗い出し、候補者の過去の行動を質問により深堀りします。成功モデルとどれだけ合致するかを確認する客観的な面接手法です。
- 通常面接は、志望動機や自己PRなどを中心に質問し、応募者の印象や受け答えのスムーズさが評価に影響します。
通常面接の全体像
面接の流れ
通常の面接は、応募者の自己紹介から始まり、志望動機や自己PR、職務経歴などを質問します。
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質問例
- 志望動機を教えてください。
- 自己PRをお願いします。
- 前職での具体的な業務内容を教えてください。
回答例
- 志望動機:「御社の〇〇事業に強く興味を持ち、これまでの経験を活かして貢献できると考えています。」
- 自己PR:「私は〇〇のスキルを持ち、これまでに〇〇のプロジェクトで成果を上げてきました。」
コンピテンシー面接の全体像
面接の流れ
コンピテンシー面接は、応募者の過去の具体的な行動や経験を掘り下げる質問を中心に進行します。
【採用担当解説】コンピテンシー面接対策:成功するためのポイントと準備方法
質問例と回答例
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質問:「これまでの仕事で上司から厳しいフィードバックをされたときのことを教えてください。」
- 回答:「前職で、プロジェクトの進行が遅れた際に上司から厳しいフィードバックを受けました。その際、私はチームメンバーと協力して問題点を洗い出し、改善策を提案しました。結果として、プロジェクトは予定通りに完了し、上司からも評価されました。」
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質問:「チーム内での対立を解決したときのことを教えてください。」
- 回答:「以前の職場で、チームメンバー間で意見の対立がありました。その際、私は双方の意見を聞き、共通の目標を見つけることで対立を解消しました。結果として、チームの協力が向上し、プロジェクトがスムーズに進行しました。」
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質問:「モラル問題で悩んでいるチームメンバーを助けたときのことを教えてください。」
- 回答:「ある時、チームメンバーがモラル問題で悩んでいることに気付きました。私はそのメンバーと個別に話し合い、問題の原因を特定し、解決策を一緒に考えました。結果として、そのメンバーはモチベーションを取り戻し、チーム全体の士気も向上しました。」
コンピテンシー面接のメリットとデメリット
コンピテンシー面接のメリット
- 評価基準がスコア化されているため、面接官による評価のブレが少ない。
- 行動特性を引き出すことが目的で、会社で活躍している社員の行動特性をもとにモデル化する。
コンピテンシー面接のデメリット
- 質問作成が大変で、モデル化には時間と労力がかかる。
- 採用企業は少ないか、非公開であることが多い。
AI導入による将来の展望
- AI面接は、公平公正という点ではメリットがありますが、採用基準が不明瞭になったり、優秀な人材を見逃したりするリスクもあります。
- AI面接は、納得できない回答を得ると深堀りするため、求職者によって面接時間が異なることがあります。
- 現時点では、AI面接とコンピテンシー面接は別物ですが、AIがモデル化を支援することで、将来的にはコンピテンシー面接がスタンダードになる可能性があります。
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