転職エージェントは、とても強力な転職活動におけるツールといえます。人材紹介会社を、よりうまく使うことでメリットを引き出すことができます。そのポイントはどこにあるのでしょうか?
なぜ転職エージェントのビジネスモデルを理解すべきなのか【必須】
転職エージェントは、どのような仕組みで売り上げをあげ、利益を得ているのでしょうか?
登場人物としては、三者です。
- 転職希望者であるあなた
- 転職エージェント
- 求人を依頼する企業
です。
転職エージェントのビジネスモデルについては下記記事に詳しく書かれています。
参考までにご一読ください。
転職エージェントの得る利益は企業からですので、顧客はあくまでも企業です。
箇条書きにすると以下になります。
- 企業が求人を依頼する
- 転職エージェントが候補者を探し、企業に紹介する
- 企業とあなたとで雇用契約を結ぶ
- 紹介手数料を企業は転職エージェントに支払う
上記の手順で転職エージェントは利益を得ているのです。
転職エージェントのビジネスモデルを理解しておかないと、転職活動の成果は出にくくなります。
企業の要求する人物像に近い人から求人紹介されることになります。
転職エージェントのビジネスモデルはシンプルですので、ぜひとも理解しておきましょう。
あなたはエージェントにとってはお客さんではないということです。
それを理解して転職エージェントを使うべきです。
企業目線でエージェントはあなたを評価しています。
少し大げさに言えば、面接を受けているようなものです。
逆に転職エージェントから求人紹介されたら、あなたは評価されている証拠なのです。
あなたの希望条件から少しずれていたとしても、常に前向きに検討することが重要です。
本記事の目的はこれでほぼ達成です。
さらに深掘りしたい方は転職エージェントのビジネスモデルに強い関連がある「利用方法」と「コンサルタントとの接し方」も理解頂くと良いかと思います。
- 転職エージェントの使い方の流れ
- キャリア相談が最も重要
- コンサルタントの能力を見極める方法
上記で転職エージェントに対する理解がより深まると思います。
それでは一つずつ解説します。
転職エージェントの使い方の流れ
転職エージェントへの登録
まずはあなたが登録するところから、転職エージェントの利用は始まります。
転職サイトと違って、ある程度完成した履歴書・職務経歴書を送った方が良いです。
そのあとの求人紹介に影響するからです。
あなたは転職エージェントにとっては商品です。
転職エージェントのビジネスモデルを理解していれば、エージェントに対してどのように接するべきかは自ずと答えが出ますよね。
転職エージェントとの面談(キャリア相談)
転職エージェントと対面または電話での面談を行います。
転職エージェントのビジネスモデル上、キャリア相談は最も重要だと言えます。
エージェントは面談の場でスクリーニングしているのです。
エージェントにとっての面談の目的は
- あなたのスキルを把握して相応しい求人を探すこと
- 希望条件を聞いておき余計な求人は紹介しないようにすること
です。
前者については、企業面接と同じであなたのスキルをスクリーニングします。
あなたが自己紹介をして、エージェントが確認をしていく感じで雰囲気は話しやすいですが、審査をされているという意識は持ってください。
後者は希望年収や勤務地などを聞きます。
これについては、あまり厳しく答えないほうがよいでしょう。
面接に行ってみたら、とても良い企業だったということもあります。
例えば勤務地ですが、通える範囲でなければダメという条件は出さないほうが良いです。
この辺りは駆け引きになります。
正直すぎると求人紹介数が減ってしまいます。
多くの求人に応募してくれそうな求職者の方がスキルが同程度なら優遇されます。
これも転職エージェントのビジネスモデルが大きく関係しています。
求人紹介
キャリア相談の結果を受けて、早ければその場で求人紹介があります。
応募はよほどの理由がない限りは前向きに検討しましょう。
紹介された求人があまりにもあなたのスキルと離れている場合もあるかもしれません。
その場合はなぜ、紹介してくれたのかを聞いてください。
【私の職務経歴では不可能に思える仕事なのですが、どこに接点があるのでしょうか?】くらいの感じで質問すればいいと思います。
その時コンサルタントの回答をよく覚えておいてください。
後々重要になります。
転職エージェントではコンサルタントの能力が重要となります。
コンサルタントの能力が低ければ、転職エージェントのビジネスモデルは成立しません。
それほどコンサルタントの存在は重要です。
面接
応募して書類選考が通れば、面接となります。
エージェントが全力でサポートしてくれます。
求職者を転職させないと売り上げにならないのが転職エージェントのビジネスモデルです。
書類選考が通過した候補者に対して全力で転職支援するのは当たり前といえます。
転職エージェントのビジネスモデルを理解していれば、エージェントがなぜこんなに親切にサポートするのかわかると思います。
内定、退職
内定が出たら、承諾するかどうかは良く考えましょう。
コンサルタントによってはごり押し的に内定承諾するように言ってくる人もいます。
ベテランのコンサルタントであれば、それは転職エージェントにとっても良くないことがわかっています。
転職したとしても、すぐにその候補者が退職した場合は紹介手数料を企業に返却しなければならない場合が多いからです。
年収交渉は転職のプロであるコンサルタントに任せましょう。
これはあなたが転職した場合の想定年収が売り上げのベースとなるからです。
転職エージェントのビジネスモデル上、年収をできるだけ高くするよう交渉するのは当たり前です。
あなたが転職を決めたとしても、在職中であれば最後の関門である退職交渉をしなければなりません。
期間としては予想よりかかる場合もあり、引継ぎも含めると1.5ヶ月くらい必要だと言われています。
退職交渉でもめないように、コンサルタントのアドバイスをもらいましょう。
ここまで転職エージェントは努力したのですから、サポートは絶大です。
これも転職エージェントのビジネスモデルのおかげとも言えます。
そして、あなたは晴れて希望の企業に転職となるわけです。
キャリア相談が最も重要
求人紹介されるかどうかは、最初のキャリア相談が重要であることがわかると思います。
逆に、最初の面談で良い印象を持ってもらえば、良質の求人が紹介される確率が高くなるってことです。
なので、最初のキャリア相談はきちんと準備して臨むことが重要なんです。
転職エージェントを掛け持ちで登録した場合は、準備で大変だと思います。
出来れば、登録のタイミングをずらすと楽ですよ。
何社ぐらい登録すれば良いかというと、3社以上はやめておいた方がいいです。
一度に利用する数としてはという意味です。
コンサルタントの相性が合わなかったり、転職エージェントの方針と合わなかったりというのは、一人一人違います。
うまくいかなかったら、使うのをやめる勇気も必要です。
そして、改めてもう一社追加登録すればいいんです。
そして、求人紹介があったとしても、それがあなたのスキルにマッチングしないものばかりだとしたらどうでしょう?
それはコンサルタントの能力ということになります。
転職エージェントのビジネスモデル上、避けられないデメリットとも言えます。
コンサルタントの能力の見極め方
転職エージェントのデメリットとしてはコンサルタントの能力に左右されるということです。
転職エージェントのビジネスモデル上、仕方のないことでもあります。
転職エージェントを使う上で、コンサルタントの能力を見極めるということは、とても重要です。
転職エージェントはコンサルタント次第で良くも悪くもなるからです。
簡単なコンサルタントの能力の見極め方としては、
- メールのレスポンスが遅い
- 面接の日程を企業の都合で決めてしまう
- 書類添削してもらったが、内容がイマイチである。
- どことなく頼りない
- 求人のことを深くは知らないようだ
などでわかります。
ビジネスマンでも仕事が出来る人ほど、メールの返信は早いです。
転職エージェントを利用したことのあるかたなら、『あるある』と納得していただけるのではないでしょうか?
はじめての転職で人材紹介会社を使うのが最初の方は、こんな担当者になったら、すぐに変更してもらいましょう。
コンサルタントに直接言う必要はありません。
どの転職エージェントにも苦情処理窓口があります。
そこに電話かメールで連絡すれば、すぐに対応してくれるはずです。
転職エージェントとしても、売り上げを増やしたいので、そのまま放置するわけはないです。
能力の低いコンサルタントは、辞めさせられるか、自ら退職していくようです。
この業界は競争が激しいので、離職率も高いのです。
とにかく、上記の中で当てはまるものがあれば、担当検討をしましょう。
決断はすぐに行うことです。
あなた自身の転職のことなんです。
担当者を変えて悪いなんて、思う必要はありません。